包皮の捻じれ

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包皮のねじれ

男性の陰茎包皮は、多くの方は、多少の左右差があり、捻じれていることも稀ではありません。多少の捻じれであれば、放置しても問題がありません。しかし症状が強く、機能的、美容的な問題がある場合には、捻じれを解除する処置が必要になります。

陰茎の屈曲

男性の陰茎は、僅かに上下左右どちらかの方向に曲がっておりますが、陰茎の途中や、根元から大きく曲がっている場合には、修正手術が必要になることがあります。陰茎の屈曲の原因は海綿体を包む白膜の上下左右に固さや長さに差があることです。差が大きい場合、白膜が短い側に曲がってしまいます。

包皮の捻じれによる排尿障害

包皮のねじれ、包皮孔の狭窄により、尿の出口がふさがれてしまうため、排尿時にトラブルを認めることがあります。尿の排出が悪くなり、健康状態に影響するような場合もありますが排尿時に尿が思わぬ方向に飛び散りトイレを汚してしまう、包皮の中に残った尿でパンツやズボンを汚してしまうこともあります。痛みがないことから、問題視されることが少ないのですが、生活の質(QOL)を落としてしまうことがあります。包皮のねじれによる排尿のトラブルは、包茎手術で改善することができます。

陰茎屈曲とペイロニー病

屈曲の程度は、様々で軽度のものから、90度以上も曲がっていて痛みを伴う場合もあります。陰茎が屈曲する原因はいくつかありますが、その一つにペイロニー病という病気があります。陰茎の組織が部分的に硬くなり、海綿体の中に均一に血液が循環しないため、勃起時に陰茎が曲がってしまう疾患です。成長期を過ぎて、真っ直ぐだった陰茎が曲がり始めた場合はペイロニー病の可能性があります。屈曲の度合によっては勃起不全や性交障害が生じるために、決して軽視できません。ペイロニー病は進行することがあり、勃起時の痛みやしこり、陰茎の屈曲が認められる場合は、手術適応になります。

陰茎の形がいびつ

重度な包皮の捻じれは美容面や、機能面に大きな影響を与えます。包皮が捻じれていて、陰茎が屈曲しているために格好が悪い、人と比べて形がおかしい、見た目のコンプレックスがあるなどの症状から、自信を喪失してしまう人もいます。

包茎手術の失敗

包茎手術の失敗により、包皮のねじれ、小帯のねじれが起こることがあります。適切な包皮切除や縫合が行われないことが原因です。クランプ法による包茎手術で、包皮の捻じれや、小帯のねじれが多く起こることが知られています。クランプ法とは、陰茎の包皮を切除する器具を使用して、余剰皮膚を圧迫して切除する方法です。一人一人に合ったデザインではなくなり、器具による単純な切除ラインとなります。その為、包皮ねじれや左右差は無視されるので、トラブルが、高い頻度で起こります。最近ではクランプ法による包茎手術は行われなくなってきましたが、まだ一部の包茎手術のクリックでは、採用されているため、注意が必要です。

包皮の捻じれはEDの原因になる

包皮が捻じれていると、勃起した際に陰茎が引き攣れるために、陰茎が屈曲することがあります。ねじれの程度が強くなると、勃起時の痛みを伴うようになるため、性行為に障害を起こすことがあります。

包皮の捻じれのリスクやデメリット(稀なものを含む)

  • 手術は必要最小限の皮膚切開し縫合します。傷はさほど目立つことはありませんが、体質により、傷が気になることがあります。
  • 切開部の皮膚に赤みや色素沈着が残ることがあります。
  • 切開創に細菌感染を合併する場合があります。
  • 傷跡周辺の皮膚の感覚鈍麻を生じることがあります。
  • 陰茎に微妙な曲がりが残ることがあります。

包皮の捻じれの症例写真

包皮の捻じれ

20歳、独身。包皮のねじれの包茎手術
症例経過:包皮のねじれにより美容的なコンプレックスがあった症例です。包皮、陰茎の形状が人と違うと、10歳代から思っていたようです。自分自身が重度の包茎と考えるようになり、トイレに行く時は、友達から覗かれないように、タイミングをずらして行き、いつも隠していたそうです。成人して、彼女ができたことから手術を決意し、仙台中央クリニックに御相談いただきました。診察したところ、包皮孔が右を向いてねじれ、陰茎も右方向に根元から埋没していました。余剰包皮を切除して包皮のねじれを修正して、埋没していた陰茎を正中方向に引き出し、矯正して固定しました。包茎は改善し、正中向きの陰茎になりました。
症例解説:陰茎の捻じれや曲がりを、気にする男性は少なくありません。誰かに話せる悩みではありませんので、一人悩みを抱えこんでしまっている人もいると思います。軽度の包皮の捻じれや陰茎屈曲は、あまり気にする必要はありません。しかし、性行為の際に痛みを伴う場合や、極度に曲がっている場合は、治療が必要になります。通常の包茎手術に比較して難易度が高くなります。包皮の捻じれはその程度により、手術後も完全に真っ直ぐにならないデメリットやリスクがあります。術前に詳しく診察してもらい、十分な説明を受けてください。